概要 |
- 日本企業の間で、意外なほどデジタルトランスフォーメーション(以降DX)の「裾野」が広がっていない。経済産業省が2020年12月末に公表した報告書「DXレポート2(中間とりまとめ)」によると、92%の企業が「未着手」や「一部での実施」のレベルにとどまっていたという。報告書も「新型コロナウイルスの感染拡大を受けた結果、事業継続に対する危機感の高まったことでDXが加速しているのではないかと期待されたが、残念ながら顕著な状況改善は見られなかった」と失望感を表明している。
- もう1つ気になる数字がある。日経BP総合研究所がまとめた「デジタル化実態調査(DXサーベイ)2020年版」によると、DXに関する経営者の姿勢で「重要性を理解しているものの、現場任せ」(37.5%)と「重要性を理解していないし、無関心」(4.9%)を合わせると42.4%に達する。
- 今、日本企業はこぞってDXに取り組んでいる。また、政府や地方自治体でさえDXの必要性が叫ばれるようになった。但し、新型コロナウイルス禍の経済対策などのために導入したシステムが軒並み使い物にならず、「日本はIT後進国」との認識が一気に広まってしまった。かつて、1990年には戦略情報システム(SIS)のブームがあった。また、ERP導入による業務改革ブームもあった。2001年に政府がe-Japan戦略を提示した途端にお蔵入りとなった。そこから失われた20年が始まり、そして今、PoCブームである。大手金融機関では、1回のPoCに1億円も投資している。イノベーションの本質が分からない日本企業の構造的な問題が背景に存在する。
- 本研修では、DXをブームで終わらせないために、DXとはつまり何で、DXの真髄は何で、どこから手を付ければ良いのか、受講者の皆さんと意識合わせをしたい。
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対象者 |
①IT部門と一緒になってDXを推進する管理者、担当者
②IT部門、SIerの管理者、担当者
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日数 |
2時間 |
時間 |
15:00~17:00 |
講座内容 |
< 講座目標 >
これからDX変革の推進を開始する上で何をすべきか、論点が理解できる。
DX変革を進める上で、何が障害となりそうか、論点が整理できる。
上位研修「デジタル価値創出プロジェクト実践研修」で理解を深める為の前提知識を獲得する
< 講座内容 >
1章 失われた20年の振り返り
2章 大丈夫か日本企業
3章 DXの真髄に迫る
4章 「2025年の崖」が生み出した課題と必要となるデジタル化アーキテクチャー
5章 では、DXの変革はどう進めるのか?
6章 DX推進で、経営は何を理解すべきなのか?
7章 顧客の変化で市場が変わるSIer
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